Swiss






アルプスの美しい自然が魅力のスイス。日本人ならハイジの世界を思い浮かべる人も多いと思います。一方で工業や金融業の発達した世界一収入が高い国です。ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュの4つの言語が使われていて、それぞれ隣接する国の影響を受けているとともに、谷ごとに違う文化があるといわれるスイスは多様性がキーワードの食文化があります。
国土の6割をアルプス山脈が占めるスイス。スイスにはアルプスを代表する標高4000m級の名峰が揃っています。しかも登山家ではなくても鉄道で3454mまで登ってアルプスの眺望や氷河を見ることができます。氷河が削って作り出した地形には山に囲まれた湖や滝、花畑といった美しい世界が広がります。

130年以上前にスイスの女流作家ヨハンナ・シュピリが、”ハイディHeidi”という少女を主人公に山での暮らしを描いた物語は、約50ケ国語に翻訳され、世界中の子供たちに愛されることとなりました。日本で有名なアニメ「アルプスの少女ハイジ」の原作です。アニメの制作にあたっては現地ロケが行われ、スイスの風景や生活習慣がかなり忠実に描かれています。

ビュンドナーフライシュ
Bündnerfleisch
スパイスを配合した調味液につけた牛肉の塊を乾燥させて薄く切って食べる干し肉。アニメの原作の舞台となったグラウビュンデン州が名産で、ハイジやペーターもよく食べていました。

ミューズリー Müesli
牧童が食べていた伝統的な食事をヒントにスイス人医師のビルヒャー・ベンナー氏が1900年頃にサナトリウムの患者向けに考案したミューズリー。ミルクでふやかしたオーツ麦とドライフルーツやナッツなどを混ぜて食べる火を使わないシリアル食品で、1960年代の健康ブームによりスイス以外の欧米の国々でも一般的に食べられるようになりました。

スイスでは今もアルプス地方を中心に今もハイジのアニメに描かれているような牧童の暮らしが息づいています。ペーターがユキちゃんを連れて山を登っていたように、夏は山の放牧地で草を食べさせて、冬は村の畜舎で飼う移牧が行われています。牛乳の生産が中心で、ヨーグルトやチーズ、バターなどに加工されます。

チーズ
地域ごとに個性的なチーズの種類がたくさんあります。中でもフォンデュに使うグリュイエールや穴の空いたエメンタールは世界的に有名なチーズです。フォンデュは家庭でよく食べる料理で特に冬場は週に一回程度食べます。ちなみにスイスではフォンデュでチーズに絡めるのはパンだけです。脂肪分の多い溶かしたラクレットチーズを皮ごとふかしたジャガイモに絡めて食べるラクレットも人気があります。

ワイン
平地の少ないスイスでは丘陵の斜面を利用して葡萄が栽培されています。50種類の品種が地域の特性に合わせて栽培され、ワインも地域ごとに個性のあるテイストを楽しむことができます。

パン
スイスには各地に地域ごとの風土を反映した個性的で美味しいパンがたくさんあります。ハイジがおばあさんへのお土産に持ち帰ったゼンメルという白パンは今では日常的に食べられています。ハイジが山で食べていた全粒粉の黒パンもビタミンや食物繊維が豊富で健康志向の人に人気があります。

レシュティ Rösti
ジャガイモの細切りをパンケーキのような形にして表面がカリカリになるまでフライパンで焼いた料理。もともとドイツ語圏スイスの農村で朝ごはんに食べていた料理ですが、今ではスイス各地で食べられている国民的な料理です。目玉焼きをのせたり、野菜をのせたりバリエーションもいろいろ。

チョコレート
美味しいチョコレートが有名なスイス。世界的に有名なリンツやカイエといったスイスのメーカーが数々の発明をして、現在私たちが食べているミルクチョコレートを作ってくれました。美味しくて安価なせいかスイスは世界一チョコレートを食べている国で、平均して月に一人1キロ以上食べているそうです!

メレンゲ Meringues
泡だてた卵白と砂糖を焼いたメレンゲ。スイスでは濃厚なダブルクリームを合わせて食べるデザートの定番です。

スイス連邦 Swiss Confederation
☆首都:ベルン
☆最大の都市:チューリヒ
☆面積:4.1万平方キロメートル(九州と同じくらい))
☆言語:独語(64%),仏語(23%),伊語(8%),ロマンシュ語(2.5%)
☆宗教:カトリック38%,プロテスタント26%,その他36%
☆平均年収:約842万円(世界1位)
☆人口:824万人
☆一人当たりGDP:35,343ドル

協力)
スイス政府観光局
シルストラベル
Nathalie Lo Bue

