Russia



寒い冬に向けて保存食をたくさん作る習慣のあったロシア。流通が良くなった今でもそのライフスタイルは残されています。家には常に様々な保存食があって、それらを上手に使ってロシア料理は作られます。ロシアでは乳製品をよく食べます。なかでもサワークリームのようなスメタナはいろんな料理に添えてよく食べます。ロシア人はマヨネーズが大好き。マヨネーズで和えたビーツのサラダは冬によく食べます。

カーシャはソバの実やオーツ麦、米などを水や牛乳で煮たお粥。朝ごはんによく食べます。ソバのカーシャがポピュラーで、朝ごはん以外にも料理の付け合せとしてよく食べます。

朝ごはんにはバトンとよばれる白パンをよく食べます。一方、酸味の強い黒パンは朝ごはんには食べずにお肉料理などと一緒に昼や夜によく食べます。白パンも黒パンもロシア全土で共通した見た目と味のものが食べられています。

ブリヌイはクレープとパンケーキの中間のような料理で、生地はもっちりしていていろいろな具をのせたり包んで食べます。ジャム(ヴァレーニエ)やスメタナを包んで朝ごはんやデザートにしたり、イクラやサーモンなどを包んで食事としても食べます。最近はブリヌイ専門のファーストフード店が人気です。ちなみにイクラは魚の卵という意味のロシア語。ロシア語で「赤いイクラ」は日本のイクラ、「黒いイクラ」はキャビアのこと。


丸めた挽肉にパン粉をまぶして揚げたハンバーグとコロッケの中間のような料理カトレータ。フランス語のカツレツと同じ語源。朝ごはんにも食べます。

世界三大スープのボルシチ。ビーツが入った赤いボルシチが一般的ですが、ボルシチとは具たくさんのスープの事なので、ビーツが入っていない白いボルシチや緑のボルシチもあります。

ロシア人は紅茶をよく飲みます。日本では紅茶にジャムを入れるロシアンティーのイメージがありますが、ロシアではジャムを食べながら飲むことはあっても紅茶に入れて飲むことはありません。現地ではレモンティーやお砂糖をたっぷり入れて飲むのが好まれています。

ロシアはチョコレート大国。ウエハースとガナッシュが入った個包装のものが人気で、レトロでかわいい包み紙の種類がたくさんあります。
国旗があらわしているもの
ソ連崩壊に伴いロシア帝政時代の旗が復活しました。ピョートル大帝が視察した際にみたオランダの旗を横向きにしたデザインといわれています。白と青と赤の3色はスラブ諸国の旗に共通して用いられる色です。





ロシアは世界で最も大きな国(日本の45倍、米国の2倍近く)。ヨーロッパに近い西端に大都市や農業地帯が集中しています。宮廷文化が花開いたロマノフ王朝、社会主義国家のソビエト連邦の時代を経て現在のロシア連邦になりました。

ロシア正教のクリスマスは1月7日です。ロシアのサンタならぬマロース爺さん(冬の神様)は青い服を着ています。

8割の人が畑つきの別荘「ダーチャ」などの畑を所有しています。モスクワなどの都市生活者も数時間かけて毎週のようにダーチャに通い、週末の多くをダーチャで過ごします。国内で生産するジャガイモの多くはダーチャで作られていて、ダーチャはソ連崩壊時の経済危機からロシア人を救ったといわれています。

クワスはパンと酵母を発酵させて作る微炭酸のアルコール飲料。アルコール度数は2%程なので、アルコール飲料というよりジュースとして飲まれています。タンクにクワスを入れた移動販売車を街中で見かけます。

冬を送って春を迎えるロシア正教のお祭りマースレニッツァ。毎年2月下旬に1週間かけて祝います(2015年は2/16〜22日)。この期間はブリヌイをたくさん食べる習慣があって、過ぎ去ろうとしている厳しい冬を見送り、新しい気持ちで春を迎えるため藁で出来たカカシを燃やしたり、雪合戦をしたり仮装パーティなどをするイベントが各地で行われます。
ロシア連邦 ☆ 首都:モスクワ ☆面積:1,707万㎢ ☆ 言語:ロシア語 ☆民族:ロシア人(東スラブ系)80%以上 ☆宗教: ロシア正教,その他(イスラム教,仏教,ユダヤ教等) ☆ 人口: 1億4,306万人 ☆ 一人当たりGDP:24,298米ドル(日本46,537米ドル)