Mongolia






モンゴルは
ロシアと中国にはさまれたモンゴル高原に広がる内陸国。国土の4/5が草原で日本の4倍の広さに300万人の人が住む世界で最も人口密度の低い国です。遊牧民の暮らしを基本に文化を築いてきました。300年近い中国支配から1924年社会主義国として独立。1992年のソ連崩壊で社会主義を放棄して現在のモンゴル国となりました。
遊牧民
モンゴル人の生活は家畜に支えられてきたので、それを支える大地を大切にしています。大地を傷つける野菜は本来作らず、家畜から得られる食料だけを食べる暮らしをしてきました。夏は「赤い食べ物」とよばれる肉を、冬は「白い食べ物」とよばれる乳製品を食べる食の年間サイクルがあります。のちに外国から小麦粉がもたらされて今のモンゴルの食文化が生まれました。
ゲル
今も人口の半数が暮らしている木の骨組みと羊のフェルトで出来たモンゴルの移動式住居。数時間で組み立てることが出来る直径5mほどの一つの空間に家族が一緒に生活します。天井には円形の天窓があり入り口は必ず南を向いています。

チンギスハン
13世紀にモンゴル高原の遊牧民族を統一したのち、韓国から東ヨーロッパまで征服して当時の世界人口の半分以上を統治した史上最大の帝国「モンゴル帝国」を一代で築きました。モンゴル国では今でも国家創建の英雄として称えられています。


ナーダム
モンゴル相撲・競馬・弓射の3つの競技が行われる民族の祭典で、毎年7月の革命記念日にはモンゴルで一番大きなナーダムがウランバートルで開催されます。モンゴル出身の力士が日本で活躍する理由はモンゴル相撲にあるといわれています。
国旗があらわしているもの
左の黄色い意匠は火・地・水・太陽・月などをあらわすソヨンボというモンゴルのシンボルマークです。

ウルム
牛乳を加熱しながら撹拌して作るクリーム。ウルムを作ると脱脂乳が残ります。

シャルトス
ウルムの水分を飛ばして作るバターオイル。

タラグ
脱脂乳を発酵させて作るヨーグルト。

アルヒ
脱脂乳を発酵させて作る蒸留酒。

ビャスラク
発酵させた脱脂乳を脱水して作るカッテージチーズを固めたようなチーズ。

エーズギー
発酵させた脱脂乳を煮詰めて作るキャラメル状のチーズ。

アーロール
強く発酵させた脱脂乳を脱水して作る酸っぱいチーズ。
白い食べ物(ツァガーン・イデー) 夏~秋の食べもの
「モンゴル5畜」と呼ばれるウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ラクダからそれぞれ搾乳する。モンゴルの人はミルクをそのまま飲まず、乳酸菌の力や脱水させることで長持ちする様々な乳製品を作って食べます。

チャナサン・マフ
塩茹でした骨付きの羊肉。

ホルホグ
アルミのミルク缶の中で少しの水と石を加えて羊肉を蒸し焼きにしたご馳走。

ハム(ヒャム)
現代のモンゴル人はハムが大好き。ガンビルに挟んでよく食べます。
赤い食べ物(オラーン・イデー) 冬~春の食べもの
羊肉が中心で、一滴の血もこぼさない「オルルフ」という方法で解体して、内臓、血、骨の髄まで残さずすべて食べます。外で凍らしたり干し肉にして春まで食べます。香辛料はほとんど使わずにミネラルが豊富な岩塩で味付けする程度のものが多いです。

ガンビル

ボルツォグ

ボーズ
小麦の文化
家畜の食文化にロシアや中央アジア、中国から小麦の文化が加わりました。無発酵の薄焼きパンのガンビルや揚げドーナツのようなボルツォグは朝ごはんによく食べられます。そのほか小籠包のようなボーズや肉うどんのゴリルティショルなどの小麦を使った料理が食べられています。

スープ(ショル)
羊の肉は焼くよりも茹でることが多いので、茹で汁をスープにしてよく飲みます。ナンやチーズをスープに浸してよく食べます。

スーテーツァイ
塩の入ったミルクティーで、朝はスーテーツァイを飲むことから始まります。グルジア産の団茶を削って作ります。スープ感覚でツァイに硬いチーズやナン、餃子などを浸してよく食べます。


サラダ(サラート)
ソ連から野菜やマヨネーズを食べる文化が入り、サラダを食べるようになりました。朝ごはんにもポテトサラダのトムスニーサラートや人参サラダのローワンギーンサラートがよく食べられています。
チャツルガン
乾燥に強くモンゴルでたくさん収穫されるオレンジ色のグミ。そのまま食べたりジュースなどにしますが、ビタミンやポリフェノールなどの栄養素がぎっしり詰まっていて、モンゴルでは風邪をひいたらチャツルガンを飲みます。
モンゴル国 Mongolia
☆首都:ウランバートル ☆人口:306万人 ☆言語:モンゴル語 ☆宗教:チベット仏教等 ☆民族:モンゴル人
☆面積:156万4,100平方キロメートル(日本の約4倍) ☆GDP:120億ドル ☆一人当たりGDP:4,320ドル
協力
一般社団法人 モンゴルセンター